復活する白ウィニー(スタンダードボロス)
2007年1月5日 でっきラヴニカが登場し、真っ先に注目されたデッキタイプ。
そしてそのデッキは、一昨年、世界を制した『セレズニアビートダウン』の出現、ギルドパクト加入後の『ステロイド』人気などによってしばらく姿を消す事になる。
それから1年後の世界選手権で再び輝きを取り戻すデッキこそ『ボロスウィニー』。
今回は、その『ボロスウィニー』に焦点を当てて話を進めてみようかと。
上の『ボロスウィニー』は、ファイナルズ2005の大阪予選を通過したもの。
2005年って事で、神河ブロックが存在している為現在のボロスとは構成の違う部分が見られる。
そして下は、ファイナルズ2006でトップ8に入ったサイトウトモハル氏の『ボロスウィニー』。
神河時代のボロスと比べた時の長所は、『赤』という色に対して耐性が付いた事が理由の1つだと思う。
コレは個人的なものだが、今のスタンダードは一見いろんなデッキが存在しているように見えるが、実の所『赤』・『青』を基盤としたデッキが大半を占めているのが今の環境だと思う。
単純に、『青』の《差し戻し/Remand(RAV)》・《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》。『赤』の《黒焦げ/Char(RAV)》・《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite(TSP)》を使用するトーナメントデッキを考えてもらえれば何となく通じるかなと。
逆にこの4種類のカードを全く使用する事の無いトーナメントデッキは、稀だと思う。
2つ目は、《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(CHK)》のが《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers(TSB)》に置き換わった事。
使った事の無い人は、地味で分かりづらいと思うが1点プレイヤーかクリーチャーに飛ばせる能力は相手のマナ加速生物を仕留めたり、自分よりサイズの大きいクリーチャーに対して牽制してくれる。
《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》は、《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》と比べ、プロテクションとシャドーを持っている為、死ににくくなった。
《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》は、側面攻撃を持ってるので近年、高性能化してゆく小型生物相手にも引けを取らない上、余分に2マナ支払わないと自動再生する能力を持っているので、除去にはもちろん生物戦では特に光る存在と言えるだろう。
こうやって書いてると、ものすごくパワーアップしたようにも聞こえるけど、弱くなった面もある。
ソレは、全体的に生物が脆弱になった事。
《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(CHK)》が、《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers(TSB)》に、《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》が《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》に変わった事でデッキ全体のタフネスが下がってきている。
その為、イゼットトロンが《砂漠/Desert(TSB)》・《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》を搭載したり、ソーラーフレアのサイドボードに《暗黒破/Darkblast(RAV)》を見かけたりと除去の質が変わってきつつあるのが現状だ。
ソレに対してこれからのボロスが形を変える事になるのか興味深い所だなと。
とまぁ、ここまで話してきた『ボロスウィニー』なんだけど、『世界選手権』・『ファイナルズ2006』のベスト8に最多の2名を送り出すなど、成績を見ても一番安定した成績を残している。
これからしばらくの間、メタを考える上で避けては通れない相手になるんじゃないかな。
そしてそのデッキは、一昨年、世界を制した『セレズニアビートダウン』の出現、ギルドパクト加入後の『ステロイド』人気などによってしばらく姿を消す事になる。
それから1年後の世界選手権で再び輝きを取り戻すデッキこそ『ボロスウィニー』。
今回は、その『ボロスウィニー』に焦点を当てて話を進めてみようかと。
《平地/Plains(RAV)》9
《山/Mountain(RAV)》2
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry(RAV)》4
《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge(9ED)》4
《血に染まりし城砦、真火/Shinka, the Bloodsoaked Keep(CHK)》1
《永岩城/Eiganjo Castle(CHK)》1
《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea(SOK)》1
《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(CHK)》4
《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》4
《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(RAV)》4
《灯籠の神/Lantern Kami(CHK)》4
《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》3
《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》
《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》 4
《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》 4
《ショック/Shock(9ED)》 4
《黒焦げ/Char(RAV)》4
『サイドボード』
《真髄の針/Pithing Needle(SOK)》4
《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》4
《名誉の手/Hand of Honor(SOK)》4
《日光女/Nikko-Onna(SOK)》3
上の『ボロスウィニー』は、ファイナルズ2005の大阪予選を通過したもの。
2005年って事で、神河ブロックが存在している為現在のボロスとは構成の違う部分が見られる。
そして下は、ファイナルズ2006でトップ8に入ったサイトウトモハル氏の『ボロスウィニー』。
《平地/Plains(RAV)》6
《山/Mountain(RAV)》2
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry(RAV)》4
《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge(9ED)》4
《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair(TSP)》2
《宝石鉱山/Gemstone Mine(TSB)》2
《ボロスの駐屯地/Boros Garrison(RAV)》3
《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》4
《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers(TSB)》4
《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》4
《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》4
《巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge(GPT)》4
《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》4
《裂け目の稲妻/Rift Bolt(TSP)》4
《黒焦げ/Char(RAV)》4
《悪魔火/Demonfire(DIS)》3
《火山の鎚/Volcanic Hammer(9ED)》2
サイドボード
《名誉の道行き/Honorable Passage(TSB)》3
《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec(9ED)》2
《ロノムの一角獣/Ronom Unicorn(CSP)》3
《氷結地獄/Cryoclasm(CSP)》4
《崇拝/Worship(9ED)》3
神河時代のボロスと比べた時の長所は、『赤』という色に対して耐性が付いた事が理由の1つだと思う。
コレは個人的なものだが、今のスタンダードは一見いろんなデッキが存在しているように見えるが、実の所『赤』・『青』を基盤としたデッキが大半を占めているのが今の環境だと思う。
単純に、『青』の《差し戻し/Remand(RAV)》・《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》。『赤』の《黒焦げ/Char(RAV)》・《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite(TSP)》を使用するトーナメントデッキを考えてもらえれば何となく通じるかなと。
逆にこの4種類のカードを全く使用する事の無いトーナメントデッキは、稀だと思う。
2つ目は、《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(CHK)》のが《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers(TSB)》に置き換わった事。
使った事の無い人は、地味で分かりづらいと思うが1点プレイヤーかクリーチャーに飛ばせる能力は相手のマナ加速生物を仕留めたり、自分よりサイズの大きいクリーチャーに対して牽制してくれる。
《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》は、《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》と比べ、プロテクションとシャドーを持っている為、死ににくくなった。
《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》は、側面攻撃を持ってるので近年、高性能化してゆく小型生物相手にも引けを取らない上、余分に2マナ支払わないと自動再生する能力を持っているので、除去にはもちろん生物戦では特に光る存在と言えるだろう。
こうやって書いてると、ものすごくパワーアップしたようにも聞こえるけど、弱くなった面もある。
ソレは、全体的に生物が脆弱になった事。
《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(CHK)》が、《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers(TSB)》に、《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》が《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》に変わった事でデッキ全体のタフネスが下がってきている。
その為、イゼットトロンが《砂漠/Desert(TSB)》・《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》を搭載したり、ソーラーフレアのサイドボードに《暗黒破/Darkblast(RAV)》を見かけたりと除去の質が変わってきつつあるのが現状だ。
ソレに対してこれからのボロスが形を変える事になるのか興味深い所だなと。
とまぁ、ここまで話してきた『ボロスウィニー』なんだけど、『世界選手権』・『ファイナルズ2006』のベスト8に最多の2名を送り出すなど、成績を見ても一番安定した成績を残している。
これからしばらくの間、メタを考える上で避けては通れない相手になるんじゃないかな。
変貌するイゼットトロン
2006年12月27日 でっきファイナルズも終わりましたねぇー。
でまぁ、デッキの分布を見た所、全参加者110人中20名が選択した『イゼットトロン』が一番多かったので今回は、このデッキに焦点を当てて話を進めてみようかと。
自分の記憶がたしかなら、このデッキが誕生したのは、ラヴニカがスタンダードで使用出来るようになった昨年の世界選手権で好成績を残した事から使用されるようになったものと思われる。
当時は、青黒赤の3色を使用しており、フィニッシャーが《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》・《潮の星、京河/Keiga, the Tide Star(CHK)》が現役だった頃で、当時は両方が4枚フル投入されてたのが印象に残っている。
昨年のファイナルズでは、トッププレイヤーの中村修平氏がこのデッキを使用し準優勝する事で、日本のトーナメントにも浸透していったんじゃないだろうか。
ギルドパクトが投入された頃は、《燎原の火/Wildfire(9ED)》がメインに2〜3枚入っていてアンシナジーなんじゃないかと最初は思っていたが、実際使用してみるとそれ以上に強い時代もあった。
しかし最近では、《燎原の火/Wildfire(9ED)》が効果的な『赤緑ステロイド』の姿が見られなくなったこともその要因の1つだろう。
そこで、近代的なイゼットトロンを紹介したいと思う。
下の2つのデッキは、今年のファイナルズ準優勝であるワタナベユウヤ氏の『イゼットトロン』である。
予選の頃と比べると、《砂漠/Desert(TSB)》の枚数を削り、サイドに落としてる所を見ると、本戦で、『ボロスウイニー』の数は少ないと判断してるのが感じ取れ、ボロス以外でも汎用性のあるキャントリップ除去の《電解/Electrolyze(GPT)》が使用されてるのも特徴だと思う。
本来、《電解/Electrolyze(GPT)》を用いるウルザトロンの方が一般的だが、《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》・《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》といった生物を除去出来ないのがトロンにとって悩みのタネだった。
予選が行われた時期が世界選手権の直後で、ボロスウィニーの活躍が目立ったので、影響を受けて使用者が増えると睨んでるのが上のタイプだと言えるだろう。
また、予選では、メイン《砂漠/Desert(TSB)》が用いられてたスロットは、同系・コントロール戦で有利な《ヴェズーヴァ/Vesuva(TSP)》に置き換えられてるのもポイント。
トロン戦だけでなく、コントロール戦で有利だというのは、《ウルザの工廠/Urza’s Factory(TSP)》をコピーした場合、相手の倍速でトークンを生成出来るからだ。
これからのイゼットトロンは、どんな形に変貌するのかが個人的に楽しみである。
でまぁ、デッキの分布を見た所、全参加者110人中20名が選択した『イゼットトロン』が一番多かったので今回は、このデッキに焦点を当てて話を進めてみようかと。
自分の記憶がたしかなら、このデッキが誕生したのは、ラヴニカがスタンダードで使用出来るようになった昨年の世界選手権で好成績を残した事から使用されるようになったものと思われる。
当時は、青黒赤の3色を使用しており、フィニッシャーが《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》・《潮の星、京河/Keiga, the Tide Star(CHK)》が現役だった頃で、当時は両方が4枚フル投入されてたのが印象に残っている。
昨年のファイナルズでは、トッププレイヤーの中村修平氏がこのデッキを使用し準優勝する事で、日本のトーナメントにも浸透していったんじゃないだろうか。
ギルドパクトが投入された頃は、《燎原の火/Wildfire(9ED)》がメインに2〜3枚入っていてアンシナジーなんじゃないかと最初は思っていたが、実際使用してみるとそれ以上に強い時代もあった。
しかし最近では、《燎原の火/Wildfire(9ED)》が効果的な『赤緑ステロイド』の姿が見られなくなったこともその要因の1つだろう。
そこで、近代的なイゼットトロンを紹介したいと思う。
下の2つのデッキは、今年のファイナルズ準優勝であるワタナベユウヤ氏の『イゼットトロン』である。
《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》4
《シヴの浅瀬/Shivan Reef(9ED)》4
《ウルザの塔/Urza’s Tower(9ED)》4
《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(9ED)》4
《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(9ED)》4
《ウルザの工廠/Urza’s Factory(TSP)》1
《砂漠/Desert(TSB)》1
《島/Island(RAV)》2
《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》2
《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite(TSP)》3
《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》4
《差し戻し/Remand(RAV)》4
《呪文の噴出/Spell Burst(TSP)》2
《熟慮/Think Twice(TSP)》3
《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》4
《連絡/Tidings(9ED)》1
《悪魔火/Demonfire(DIS)》2
《撤廃/Repeal(GPT)》4
《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》2
《イゼットの印鑑/Izzet Signet(GPT)》4
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet(RAV)》1
サイドボード
《ボトルのノーム/Bottle Gnomes(9ED)》4
《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》1
《砂漠/Desert(TSB)》1
《併合》3
《計略縛り/Trickbind(TSP)》3
《詩神の器/Muse Vessel(DIS)》2
《ヴェズーヴァ/Vesuva(TSP)》1
《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》4
《シヴの浅瀬/Shivan Reef(9ED)》4
《ウルザの塔/Urza’s Tower(9ED)》4
《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(9ED)》4
《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(9ED)》4
《ウルザの工廠/Urza’s Factory(TSP)》1
《ヴェズーヴァ/Vesuva(TSP)》1
《島/Island(RAV)》2
《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》2
《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite(TSP)》3
《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》4
《差し戻し/Remand(RAV)》4
《呪文の噴出/Spell Burst(TSP)》2
《熟慮/Think Twice(TSP)》3
《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》4
《連絡/Tidings(9ED)》1
《撤廃/Repeal(GPT)》3
《電解/Electrolyze(GPT)》3
《悪魔火/Demonfire(DIS)》2
《イゼットの印鑑/Izzet Signet(GPT)》4
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet(RAV)》1
サイドボード
《ボトルのノーム/Bottle Gnomes(9ED)》4
《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》3
《併合》3
《徴用/Commandeer(CSP)》2
《計略縛り/Trickbind(TSP)》2
《砂漠/Desert(TSB)》1
予選の頃と比べると、《砂漠/Desert(TSB)》の枚数を削り、サイドに落としてる所を見ると、本戦で、『ボロスウイニー』の数は少ないと判断してるのが感じ取れ、ボロス以外でも汎用性のあるキャントリップ除去の《電解/Electrolyze(GPT)》が使用されてるのも特徴だと思う。
本来、《電解/Electrolyze(GPT)》を用いるウルザトロンの方が一般的だが、《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》・《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》といった生物を除去出来ないのがトロンにとって悩みのタネだった。
予選が行われた時期が世界選手権の直後で、ボロスウィニーの活躍が目立ったので、影響を受けて使用者が増えると睨んでるのが上のタイプだと言えるだろう。
また、予選では、メイン《砂漠/Desert(TSB)》が用いられてたスロットは、同系・コントロール戦で有利な《ヴェズーヴァ/Vesuva(TSP)》に置き換えられてるのもポイント。
トロン戦だけでなく、コントロール戦で有利だというのは、《ウルザの工廠/Urza’s Factory(TSP)》をコピーした場合、相手の倍速でトークンを生成出来るからだ。
これからのイゼットトロンは、どんな形に変貌するのかが個人的に楽しみである。